シンドウ マサヒロ
真銅 正宏 所属 追手門学院大学 学長 職種 学長 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/12 |
形態種別 | その他 |
標題 | 嗅覚は記憶を刺激し、文字から広がる想像力を活性化させる |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | AEAJ |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 15頁 |
総ページ数 | 1 |
概要 | (インタビュー起こし記事)文学は文字だけでできた芸術なので、そこから読者にいかに想像させるかが大切である。香りや音は、五感の要素の一つとして、想像力の活性化のための刺戟として、本来、基本的な要素である。嗅覚は、記憶に結び付きやすいとされるが、これも文学の性格に近い要素といえよう。日本文学においては、香りを繊細に書き分ける作品も多く、例えば村上春樹には、雨の匂いがよく登場したりする。宮本輝には、鮨屋のカウンターに使う匂いのない木のエピソードが出てくる。また、三島由紀夫は、手紙に香水の匂いをつけることを書いた。夏目漱石も男女の心理をユリの香りで象徴したりしている。匂いなど、特定の要素に着目して小説を読むと、これまでと違う印象が生まれるかもしれない。 |