シンドウ マサヒロ
真銅 正宏 所属 追手門学院大学 学長 職種 学長 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2019/03 |
形態種別 | 学会誌における解説記事および書評 |
標題 | 書評・千葉俊二著『文学のなかの科学 なぜ飛行機は「僕」の頭の上を通ったのか』 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『日本文学』 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 日本文学協会 |
巻・号・頁 | 68(3),76-77頁 |
概要 | 本書評は、著者の最近の文学と科学とのかかわりを扱った論文を集めて構成されていたものである。「偶然」の問題を論じ、文学と科学という両極端に位置すると見られる二分野の間に、「相似・アナロジー・フラクタル」(序章)の関係を見ようとするものである。著者の科学についての知識と理解には並々ならぬものがある。また、文学と科学の並置により、新たに見えてくるものも多い。しかしながら、文学論に話が移ると、その科学的要素がむしろ比喩としてのみ機能するかのようにも見えてくる。著者にとっては、文学と科学の関係よりも「相似・アナロジー・フラクタル」そのものの方が重要なのではないか。またこの書は、仮説を立て、類例によって証明し、法則を確認する、著者のフラクタルな「創作」ないし「物語」であると言えるのではないかと論じた。 |