シンドウ マサヒロ
真銅 正宏 所属 追手門学院大学 学長 職種 学長 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2019/02 |
形態種別 | 紀要(First author) |
標題 | 「泥の河」にみる、音による「大阪」の再現 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『国際教養学部紀要』第12号 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 追手門学院大学 |
巻・号・頁 | (12),126-114頁 |
概要 | 「泥の河」は、一九七七年七月、『文芸展望』に発表された。「蛍川」「道頓堀川」とともに、川三部作と呼ばれている。自伝的小説と呼ばれることもある。確かに実にリアリスティックな語り口の作品といえる。しかしながら、この作品に描かれた世界は、必ずしも現実的な出来事ばかりではない。むしろ非現実的な要素の方が、この作品の基調を作り上げている。小説のなかの出来事が、必ず現実に起こり得ることでなければならないという決まりはもちろんない。小説の可能性は、むしろ、現実にないことを可能にすることである。この作品には、虚構性と現実空間の関係が、意図的に示されているものと考えられる。 |