シンドウ  マサヒロ
  真銅 正宏
   所属   追手門学院大学  学長
   職種   学長
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2016/04
形態種別 論文
招待論文 招待あり
標題 見ることと触ること―「月澹荘綺譚」と「志賀寺上人の恋」―
執筆形態 単著
掲載誌名 『三島由紀夫研究』⑯「三島由紀夫・没後45年」
掲載区分国内
出版社・発行元 鼎書房
巻・号・頁 16-22頁
総ページ数 null
概要 三島由紀夫が、「見る」および「見られる」行為について、「認識」の在り方とも関わり意識的であったことは明らかである。例えば「志賀寺上人の恋」に描かれた手と手の触れあいは、その精神的な意味合いの前に、身体的な想像力の背景を持つ。一方、「月澹荘綺譚」という短編には、視覚が、非接触と併せて書き込まれている。三島の視覚観を考えるためには、触覚観への考察の裏打ちが必要であり、三島にとって認識とは、見ること、すなわち視覚的な営為によってのみもたらされるものではなく、たとえ擬似接触であろうと、とにかく触ること、すなわち触覚的営為によっても、追認されるべきものだったと考えられる。
A5判、pp.16-22.(7頁)