マツミヤ シンゴ
  松宮 新吾
   所属   追手門学院大学  国際学部 国際学科
   追手門学院大学  大学院 現代社会文化研究科 国際教養学専攻
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2026/03/29
形態種別 紀要(その他)
標題 2025年度「OIDAI 英語力診断テスト」と英語学習実施状況調査の分析に基づく共通教育機構科目「総合英語」と「Online English Seminar」のカリキュラム評価及び授業効果の検証に関する考察」,『共通教育論集
執筆形態 共著・編著(代表編著を除く)
掲載誌名 共通教育論集
掲載区分国内
出版社・発行元 追手門学院大学共通教育機構
巻・号・頁 4,145-169頁
著者・共著者 松宮新吾,稲冨百合子,日野信行,ALIZADEH Mehrasa
概要 本研究は、追手門学院大学初年次英語教育(総合英語・OES)の学習成果を、診断テストおよび学習状況調査を用いて多面的に検証したものである。同一受験者1,329 名の4 月・7 月・12 月診断テストを反復測定分散分析で分析した結果、測定時期の主効果は有意であったが(F(1.86, 2472.53)=9.24, p<.001,偏η2=.007)、効果量は小さく、学習到達度は年間を通じて緩やかに形成されることが示唆された。テスト難易度の段階的上昇を考慮すると、12 月時点で4 月と同水準の正答率が維持された点は、学習内容への適応と実質的な学力向上を反映していると解釈された。さらに12 月診断テストはTOEIC IP と中程度の相関(r≈.49)を示し、学内評価指標としての基準関連妥当性が確認された。
また、学習状況調査から抽出された4 因子のうち、授業で扱われる多様性やSDGs 等の内容に対する理解・関心を表す「グローバル課題への認知的関与因子」のみが、英語力の自己評価や授業満足度、将来志向といった他の学習者意識を同時に統制した上でも、診断テスト成績の高さと有意に結びついていた。このことは、授業を通じて形成された学習者の認知的関与が、学力差の一部を独立に説明していることを示す実証的知見として評価できる。
さらに、この結果は、教学マネジメントの観点から、英語の四技能訓練に加えて、内容理解を重視した英語授業が学力形成において一定の役割を果たし得る可能性を示唆している。なお本稿の後半では、総合英語OES における教育実践についても報告する。