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ヤマモト ケンジ
Kenji Yamamoto
山本 顯治 所属 追手門学院大学 法学部 法律学科 職種 教授 |
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| 言語種別 | 日本語 |
| 発行・発表の年月 | 2020/04 |
| 形態種別 | 著書 |
| 招待論文 | 招待あり |
| 標題 | 消費者撤回権の経済的合理性 |
| 執筆形態 | 共著・編著(代表編著を除く) |
| 掲載誌名 | 細江守紀編著『法と経済学の基礎と展開 -民事法を中心に-』(勁草書房) |
| 掲載区分 | 国内 |
| 巻・号・頁 | 63-91頁 |
| 著者・共著者 | 山本 顯治 |
| 概要 | 特定商取引に関する法律、割賦販売法等に設けられている消費者撤回権を法学、経済学双方の観点を用いて検討した。消費者撤回権の法的性質については、従来これを広い意味での意思表示の瑕疵の特例と理解する見解が多数であった。これに対し、本稿は、消費者撤回権はより一般的な契約ルールとして捉えることができることを論じた。
第一に、本稿は、取引開始時に買主にとって商品価値が不確実であるという取引に広く存在する厚生阻害要因への制度的対応として消費者撤回権をとらえた。これにより、消費者撤回権は契約責任制度の一般的ルールと共通する基礎を持つと考える道が開ける。即ち、これまで効率的契約違反論において論じられてきた売主による契約違反事例と対比すると、消費者撤回権は消費者による効率的契約違反事例と理解することができ、両者はパラレルな関係に立つ。また、無償撤回権を強行法化すると、過剰行使により増加する費用が価格に転嫁され、これにより買主は撤回権行使により免れた不利益以上の損失を被ること、さらに一部の買主が市場から退出するという厚生阻害が惹起されることを論じた。 第二に、有償撤回権を消費者契約法に任意規定として法定することは社会厚生を改善し、撤回権に対して異なった選好を持つ消費者に対しそれぞれの選好に合致した契約を提供することが可能になることを明らかにした。さらに、強行規定とすると、撤回権を不要とする消費者に上積みされた価格を課し、撤回権を不要とする消費者から撤回権を必要とする消費者への内部補助を強制する結果となり、公平性の点で問題があることを指摘した。 第三に、不確実性という取引一般に見られる厚生阻害要因への制度的対応として消費者撤回権を理解することは、意思表示の瑕疵の特例として消費者撤回権を捉える従来の立場に縛られず、契約責任論の枠組み、契約法総論の枠組みにおいて消費者撤回権を捉えるという新たな立場への展開を可能にすることを論じた。 |