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フジワラ ナオキ
藤原 直樹 所属 追手門学院大学 地域創造学部 地域創造学科 追手門学院大学 大学院 経営・経済研究科 職種 教授 |
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| 言語種別 | 日本語 |
| 発行・発表の年月 | 2026/01 |
| 形態種別 | 論文 |
| 招待論文 | 招待あり |
| 標題 | 国際産業立地論の理論的再構成―英語圏経済地理学との接合に向けて |
| 執筆形態 | 単著 |
| 掲載誌名 | 経営研究 |
| 掲載区分 | 国内 |
| 出版社・発行元 | 大阪公立大学経営学会 |
| 巻・号・頁 | 76(3) |
| 著者・共著者 | 藤原直樹 |
| 概要 | 日本における国際産業立地論の理論的枠組と、英語圏経済地理学で展開されてきたGPN・EEG論との比較を通じて、両者の共通性と補完性を試論的に提示することで、国際産業立地研究の理論的深化と国際的対話の可能性を探る。国際産業立地論は、日系製造業企業の東・東南アジアを中心とする立地戦略の論理を説明しうる有力な枠組みであり、その特徴は企業の国境を越える立地行動と地域の立地条件との相互作用を重視し、企業内国際分業や市場圏分割といった企業戦略に基づく立地特性を捉える点にあった。一方、GPN論は「戦略的結合」という動的かつ関係論的アプローチにより、グローバルな企業内・企業間ネットワークと地域の結節性を分析する。EEG論は、経路依存性や関連する多様性といった進化的概念を導入し、地域経済の再編過程やイノベーションを創出する制度に着目してきた。国際産業立地論にGPN・EEG論の地域アクターの能動性分析、労働力と非物質的要素の理論化、地域開発の限界や立地のマイナス面に関する研究蓄積を取り込むことで、これまでの国際産業立地の論理を「グローバル—ローカル接続の動的分析」として発展させることができることを指摘した。さらに、これらの理論を「空間—主体—制度」という三層構造により統合的に捉えることで、企業行動・産業構造・地域変容を貫く理論的視座の可能性を示した。 |