マツシゲ タクヤ   Matsushige Takuya
  松繁 卓哉
   所属   追手門学院大学  社会学部 社会学科
   追手門学院大学  大学院 現代社会文化研究科 現代社会学専攻
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/07
形態種別 論文
査読 査読あり
標題 スクリーニング論争と監視医療論の今日的課題
執筆形態 単著
掲載誌名 保健医療社会学論集
出版社・発行元 日本保健医療社会学会
巻・号・頁 31(1),94-104頁
著者・共著者 松繁 卓哉
概要 20世紀後半以降、人々の日常生活における様々な問題(「出産」「睡眠」「気分」他)がますます医療の扱うべき対象とされてきた。同時に、病気として顕在化する前に「リスク」を発見するためのスクリーニング(検診)の仕組みが整備されてきた。社会学研究は、医療化論・監視医療論を通じて、こうした状況の理解・説明に取り組んできた。本稿は、近年、米国を中心に巻き起こされたスクリーニングをめぐる論争に着目しながら、現実の社会動向が、監視医療論の説明様式を超えて展開されている点を提示する。「便益一害」という軸をもとに検診・医療介入の是非を検討する思潮は、「早期発見」「早期治療」に対する態度変容を萠芽させただけでなく、この対比軸上の「グレーエリア」において医学的所見のみならず、多種多様な要素を含めた価値判断を人々に課した。これらの動向をふまえた監視医療論の再構築が必要となっている。(著者抄録)
ISSN 1343-0203/2189-8642