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ヤマモト ケンジ
Kenji Yamamoto
山本 顯治 所属 追手門学院大学 法学部 法律学科 職種 教授 |
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| 言語種別 | 日本語 |
| 発行・発表の年月 | 2013/06 |
| 形態種別 | 論文 |
| 標題 | 市場法としての契約法と瑕疵担保責任 |
| 執筆形態 | 単著 |
| 掲載誌名 | 神戸法学雑誌 |
| 掲載区分 | 国内 |
| 出版社・発行元 | 神戸大学法学研究科 |
| 巻・号・頁 | 63(1),1-69頁 |
| 著者・共著者 | 山本 顯治 |
| 概要 | 市場において果たす機能という観点から契約法を考えるという立場(市場法としての契約法)を明示し、瑕疵担保責任(売主の契約不適合責任)の三つの機能(①リスク・シェアリング、②シグナリング、③ダブル・モラルハザードへの対処)を明らかにした。第一に、瑕疵担保規定は、リスク・アバースな買主からリスク・ニュートラルな売主へとリスクを移転する機能を果たすこと、つまり、最適なリスク・シェアリングを実現する装置であることを論じた。第二に、優れた品質を生産・販売している売主が、市場における他の売主から自分を区別し、品質の優越性を買主に伝えるための情報伝達手段として瑕疵担保規定は機能していること、つまりシグナリング機能を果たすことを論じた。第三に、売主と買主の間に存する情報の非対称性に関して、売主側のモラルハザード(品質管理に関するモラルハザード)のみならず、引渡しを受けたあとの買主側の利用形態に存するモラルハザードというダブル・モラルハザードが現実の取引には広く観察されるところ、これに対処し、売主と買主双方に適切なインセンティブを付与する機能を瑕疵担保規定は果たすことを論じた。そして、この3つの瑕疵担保規定の機能を踏まえ、瑕疵担保責任と市場の関係、瑕疵担保規定の特則性と存在根拠、損害賠償の範囲・基準につき解釈論的帰結を導いた。本稿は、二当事者間での利益調整ないし消費者保護のための瑕疵担保責任というこれまで暗黙裡に前提とされてきた理解の不十分さを明らかにするとともに、自社製品の優良性を消費者に伝達し、市場における自社製品の差別化を図ろうとする業者にとってのビジネス戦略上のツール、つまりマーケティング・ツールとして瑕疵担保責任を位置づけることが重要であること、さらに、優良企業とそうでない企業の差別化を図り、「市場を通じた消費者保護」を図ることも契約法学が取り組むべき重要な課題であることを論じた。二当事者間での個別的な正義・衡平の実現手段という旧来の瑕疵担保責任理解から、市場の中での瑕疵担保責任という考え方へと思考のフロンティアを拡張することによって、約定瑕疵担保責任と法定瑕疵担保責任の役割分担と緊張関係、瑕疵担保責任・売主の契約不適合責任における各救済方法の経済的合理性、優劣関係、またその内容の合理性を論じることが可能となり、さらに、瑕疵担保責任を活用した企業間競争のメカニズム等、現在の契約法学が看過してきたいくつもの重要問題に光を当てることができることを論じた。 |
| DOI | 10.24546/81005330 |
| ISSN | 0452-2400 |
| NAID | 110009616751 |
| PermalinkURL | http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/81005330 |