ウエダ ヨシオ   Ueda Yoshio
  上田 良夫
   所属   追手門学院大学  大学所属
   職種   教授
研究期間 2001~2003
研究課題 移動表面式プラズマ対向機器による粒子制御の原理検証実験
実施形態 科学研究費補助金
採択フラグ 採択
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(C)
研究機関 文部科学省核融合科学研究所
代表分担区分 研究分担者
研究者・共同研究者 廣岡 慶彦,西川 雅弘,大野 哲靖,高村 秀一,大塚 裕介,上田 良夫,野田 信明,加藤 隆子,大藪 修義
概要 定常運転核融合炉に於けるプラズマ-壁相互作用の問題点には、次のようなものがあげられる:(1)閉じ込めロス粒子の排気・粒子制御;(2)不純物・ヘリウム灰の連続除去;(3)プラズマ対向機器表面材料のエロージョン;(4)上記エロージョン材料の再付着に伴うトリチウムの蓄積;(5)高熱流束の除去。現行のプラズマ閉じ込め実験でこれらが問題にならないのは、プラズマ放電時間が非常に短いためである。ところが、将来の発電炉では当然定常運転を目指すことになり上記の問題点を解決するべく先行研究が必要になる。本研究では、これらの問題点を解決するためのプラズマ対向機器の新概念である「移動表面式プラズマ対向機器(MS-PFC)」を実証し上記問題点の解決を目指すことを目的とする。 平成13年度には回転ドラムを擁するMS-PFCのテストユニットを建設し、名古屋大学の定常プラズマ源(水平配置):NAGDIS-Iを用いて水素プラズマ照射実験を行った。また、この回転ドラムに連続的なチタン蒸着を行いプラズマ粒子のリサイクリング率を定常状態で1より小(〜95%)に制御するという画期的なデータが得られMS-PFC概念の原理検証に成功した。 平成14年度には、実機応用を念頭においてゲッター材を低原子番号材料のリチウムに切り替え同様のリサイクリング実験を行い、より顕著な粒子制御能力(定常リサイクリング率〜88%)を実現した。 平成14年度後半から15年度前半にかけて、移動表面式プラズマ対向機器テストユニットを水平・垂直可変型に改造し大阪大学に移設した。平成15年度後半には小型ECRプラズマ源を取り付けと定常水素プラズマの生成とラングミュアプローブ、多チャンネル分光器、CCDカメラ等の診断装置の運転試験が成功裏に終了した。また、垂直姿勢で発生する定常水素プラズマを用いて、既に、液体リチウムとの相互作用に関する基礎実験を開始している。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-13680574