オバタ ツネシ   Obata Tsuneshi
  小畑 経史
   所属   追手門学院大学  大学所属
   職種   教授
研究期間 1998~1999
研究課題 離散カテゴリカルデータにおけるモデル適合と超過変動の処理に関する研究
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(C)
研究機関 大分大学
研究者・共同研究者 越智 義道,小畑 経史
概要 本研究ではカテゴリカルな反応を持つデータの分析の中でも超過変動がみられるような状況の際の分析法について特にその共変量効果にかかわる評価に関する研究を行った。 ここではディリクレ-多項分布とその平均-分散構造に着目した擬似尤度法に関する分析プログラムを開発し,多項反応おいて順序を想定しない多項ロジットのほか,順序性にもとづいた関連性尺度である,累積ロジット,連続比ロジット,隣接カテゴリロジット,コンプリメンタリlog-logなどに関して共変量効果から構成された線形予測子を関連付けて共変量効果を統一的に評価できるようモデル化した。超過変動を扱うためパラメトリックな分布拡張の1つとして,超過変動パラメータについても一般化して超過変動と同時に過小変動が扱えるようなモデル化について検討し,さらにこの超過変動パラメータに関しても共変量効果を評価できるよう改良を加えてシステムに実装した。その上で,文献データとしてChen(1991)のヒドロキシ尿素データ,Wilson(1989)のHousing Satisfactionデータ,Morel and Koehler(1995)のカドミウムと亜鉛による毒性試験データについて,これらの手法・モデルを適用してその順序情報の取り込み方とその超過変動に及ぼす影響,共変量パラメータ自身の推定値への影響,共変量パラメータの分散推定量に及ぼす影響などについて詳細な検討を行った。また,ノンパラメトリックな手法としてジャックナイフ法による解析手法についても検討を加えた。 さらにこれらの手法の特性を評価するために計算機シミュレーションを行った。この結果データの基礎分布がディリクレ-多項分布場合,今回検討した解析手法は多少の差異はあるものの,その平均構造パラメータに関しては概ね同様の挙動を示すこと,また分布に依存しないジャックナイフ法でも他の手法と遜色ない性能を示すことが確認された。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-10680319