オバタ ツネシ   Obata Tsuneshi
  小畑 経史
   所属   追手門学院大学  大学所属
   職種   教授
研究期間 2000~2002
研究課題 計算機集約的技法による離散データ解析におけるモデリングと超過変動の処理
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(C)
研究機関 大分大学
研究者・共同研究者 越智 義道,小畑 経史
概要 多(3以上の)カテゴリをもつ変数を反応とするようなデータに関する共変量化効果を評価する際の,超過変動の処理に関して,計算機集約的手法の適用について,その可能性について検討した。 物理乱数生成装置から生成した物理一様乱数からベータ分布,二項分布を生成することにより,ディリクレ・多項分布のベータ・二項分布分解に基づいて,ディリクレ・多項乱数を生成することを可能にした。これによってディリクレ・多項分布の各種設定のもとでの共変量効果同定のためのモデルにおける超過変動処理の影響に関するするシミュレーション実験を行った。その際,多項分布に基づくモデリングによる最尤法,さらにディリクレ・多項分布での最尤法やその2次モーメントを利用した一般化推定方程式による分析,といった方法とブートストラップ法,ジャックナイフ法などの計算機集約的手法などの分析方法の枠組みの違いに関してもその影響を評価した。その結果,この設定のもとでも計算機集約的手法がディリクレ・多項分布ベースの最尤法と遜色ない性能を示し,さらにモデル指定のずれに関してもロバストな手法であることが確認できた。なお,シミュレーションによる性能評価の際には,複数の計算機システムを用いて計算機実験を行うことを試み,より効率的な分散並列計算の方法についても考察を加えた。ただし,この点については今後さらに検討を深める必要がある。 さらに,これらの計算機集約的手法をいくつかの文献データに対して適用することによって,現実場面でのデータへの適用可能性について検討した。この結果,ディリクレ・多項分布ベースの最尤推論ではデータへの適用が困難であっても,一般化推定法的式による方法,さらに計算機集約的手法ではデータへの適合が可能である場合があることが確認できた。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12680319