サトウ コウスケ   Kosuke Sato
  佐藤 宏介
   所属   追手門学院大学  理工学部 情報工学科
   職種   教授
研究期間 1995~1996
研究課題 心臓・冠血管微細組織の超音波3次元可視化装置の試作
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(A)
研究機関 奈良先端科学技術大学院大学
研究者・共同研究者 千原 國宏,北畠 顕,眞渓 歩,大城 理,佐藤 宏介,横矢 直和,三神 大世
概要 生体内における心筋の微細な構造変化が非侵襲的に三次元立体的に可視化でき,かつ心筋局所機能との対応が対応が評価できれば,心筋における分子生物学的変化と組織構造を結び付けて評価することにつながり,いかなる機能異常が起こっているかを的確に理解することができる.このことを実現するために,非侵襲的に心筋・血管壁の三次元情報を計測するカテーテルタイプの超音波探触子と,計測した三次元情報を立体的に可視化する映像装置から構成される超音波システムと開発すべく,本研究助成のもと研究開発を行ってきた.この研究は,1)血管内超音波側方視技術,2)血管内超音波前方視技術,3)信号解析法,4)超音波断層像の3次元再構成,5)仮想現実感技術を用いた3次元心臓超音波画像の観察法の5つの部分から構成される.1),2)については実際にカテーテル型の探触子を試作し,ファントムおよび屍体摘出血管を計測し3次元的に再構成することに成功した.3)ではウェーブレット変換による血流ドプラ信号解析法を開発し,形態情報だけでなく機能情報も得ることができた.4)では心拍とほぼ同じ速さでの心臓の3次元ステレオ動画表示に成功し,僧坊弁狭窄などの立体的把握を可能にした.さらに5)では前述の心臓の3次元ステレオ動画像を,透過型のヘッドマウントディスプレイを用いて現実の人体のあるべき位置にスーパーインポーズすることに成功し,心臓を任意の視点から透視して観察するような表現を可能にした.これらの研究成果はすべて国内外の学会で発表すると同時に,学術雑誌にも論文として発表し,これらを踏襲した成果報告書も作成した.これらの研究成果を統合した超音波計測システムは当初の目的を達成するに十分であり,超音波医学の更なる発展に大きく寄与するものと確信している.
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07555131