ヤナギサワ ケンジ   Kenji Yanagisawa
  柳澤 憲史
   所属   追手門学院大学  理工学部 機械工学科
   職種   准教授
研究期間 2020/04~2023/03
研究課題 海水中用高強度摩擦材の開発とその実用化
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(C)
研究機関 東京海洋大学
研究者・共同研究者 藤野 俊和,地引 達弘,柳澤 憲史,徳田 祐樹,齋藤 庸賀
概要 本研究は、海洋環境中で使用可能な耐食性を有し、かつトライボロジー特性(特に摩擦・摩耗・耐焼付性)に優れた摩擦材(以降、海水中用高強度摩擦材という)を、申請者らの研究グループが開発した摩擦改質技術と熱拡散処理を組み合わせて応用開発し実用化を図る基礎研究である。 本研究の目的を達成するために、本年度は強度が高く工業的に多用される合金鋼(主にSCM材)を対象に、耐食性を付与する研究を中心に実施した。 1.被覆層を有する材料の作製 高強度かつ工業的に多用されている材料としてクロムモリブデン鋼(SCM435)を基材として、この表面と工具の間に、主にチタン(Ti)系およびクロム(Cr)系の各種硬質微細粉末とキャリア粉末を混合したものを間断なく送りこみ、局所的高面圧下で摩擦する(摩擦改質処理)ことにより、基材表面に微細粉末による被覆層を創生した。その後、必要に応じて摩擦改質処理を施した材料に窒化処理を施した。この窒化処理を援用することにより摩擦改質により被覆された微細粉末を拡散接合させて基材との密着性を向上することならびに改質層の高強度化を試みた。 2.評価試験の実施 作製された試験片に対して、主として塩水噴霧、乾燥、湿潤、浸漬等を組み合わせた複合サイクル塩水噴霧試験を実施して、実際の海洋環境における耐食性を評価し、その効果を確認した。あわせて太陽光の紫外部および可視部の分光放射照度分布に極めて近似しているキセノンアークランプ式耐候性試験を実施して、実際の海洋環境における長期耐久性を評価し、その効果を確認した。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K04936