カワハマ ノボル
Kawahama Noboru
川濵 昇 所属 追手門学院大学 法学部 法律学科 職種 教授 |
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研究期間 | 2021/04/01~2025/03/31 |
研究課題 | プラットフォーム及び技術・データ集約的サプライチェーンにおける競争政策 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(B) |
研究機関 | 一橋大学 |
研究者・共同研究者 | 岡田 羊祐,川濱 昇,松島 法明,林 秀弥,西脇 雅人,佐藤 英司,早川 雄一郎 |
概要 | 2021年度はコロナ禍が続いたために対面の研究会は行わず、オンラインによる研究会・意見交換を中心に行った。グローバルなデジタル経済におけるサプライチェーンに対する規制目的や違法性の判断基準を明確にすることは、合理的・整合的な競争政策を推進するために不可欠である。そこで、デジタル経済の文脈のなかで市場支配力の行使と厚生基準の関係を法的・経済学的に検討した。 特にデジタル経済における競争政策の動向として注目されるのは、事前規制と事後規制を事業者の自主規制と融合させる共同規制の導入が進みつつあることである。共同規制のメリットは、競争法による重い手続き(市場画定、反競争行為の認定、排除措置命令)に依らず、迅速かつ柔軟に事業者との協力関係を維持しつつ実効的な規制を実現できる点にある。 しかし、本研究プロジェクトの検討を通じて、共同規制が競争政策と整合的に機能するためには、なお多くの課題があることが明らかとなった。例えば、規制対象を一部事業者に限定する適切な仕組みを設けること、事前規制に係る行動規範を的確かつ柔軟に設けること、違法性の判断は事前的な衡平性の原則に従うべきこと、デジタル経済の技術変化を考慮した動学的資源配分に配慮するべきことなどである。 これらの検討をベースとして、さらに最新動向に関わる文献調査を行い、デジタル経済における独禁法事件の事例の検証を行った。特に、オンライン・モール、アプリストア、クラウドサービスにおける様々な紛争事例に関する情報収集を行い、メンバー間で事例研究や文献情報の共有や意見交換を行った。さらに、デジタルプラットフォームに対する規制を所管する経済産業省、公正取引委員会の担当者と意見交換を行い規制政策の最新動向の情報収集を行った。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21H00702 |