サトウ コウスケ
Kosuke Sato
佐藤 宏介 所属 追手門学院大学 理工学部 情報工学科 職種 教授 |
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研究期間 | 1997~1998 |
研究課題 | 異種レンジファインダのフュージョンによる複雑自然物の最適化全周形状計測 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 奨励研究(A) |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究者・共同研究者 | 佐藤 宏介 |
概要 | 2年度に渡る本研究は、固定式で広範囲なレンジファインダと可動式で狭領域をレンジファインダを複数組み合わせて、複雑な形状を有する物体の全周形状を得ることを目的としている。そのため、昨年度に狭領域レンジファインダをコンピュータ制御により高精度に駆動する装置を開発し、得られた切片三次元形状データを合併し一体化するアルゴリズムの開発を行った。これらの開発した装置及び技術を用い、考古遺物(三角縁神獣鏡)等を計測し、良好にその微細紋様が計測できることを確認した。今年度は、対象を野外の大型の自然物にし、異種のレンジファインダとして測量に用いられている光波計を適用した。 1) 強調現実感による屋外自然物の全周形状計測 光波計(ソキア製)は測定点に設置したコーナーキューブプリズムに反射して戻ってくる光の飛行時間を測定することで、プリズムまでの距離を得るものである。通常は、計測上のディスプレイに距離が表示されるのみであるが、これをウェアラブル化したノートPCにオンライン接続し、測距と同時に測角を行い、三角関数演算でリアルタイムに直交座標を得た。そに結果をシースルーHMD(ヘッドマウントディスプレイ、ソニー製グラストロン)に表示し、測定者は過去の測定点を確認しながら、巨石遺構のような構造物を全周計測するシステムを構築した。測定点は光波計上に付加したカラーカメラからの映像を無線ネットワークで測定者の装着するウェアラブルコンピュータに伝送し、その映像と重畳して表示する工夫を開発したことで、測定箇所の把握が作業中に行えるようになり、従来法に比べて著しい計測時間と労力の削減が可能なことを確認した。 2) 表面属性の計測 三次元物体は、その形状のみならず表面の模様や質感も重要な要素であり、全体形状の計測と同時に各種光学的表面属性の計測を行うため、XYプロッタに点光源を設置し、それを移動させつつ連続画像計測するシステムを構築した。得られた他光源画像からQuickTime-VRのオブジェクトムービー化し、WWWブラウザを介して表面色、表面光沢の表現能力を主観評価した。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-09750505 |