スガ カズヒコ
Kazuhiko Suga
須賀 一彦 所属 追手門学院大学 理工学部 機械工学科 職種 教授 |
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研究期間 | 2021/04/01~2026/03/31 |
研究課題 | 粗さ壁面の乱流熱伝達の革新的予測モデルの開発と伝熱制御に関する新展開 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(B) |
研究者・共同研究者 | 桑田 祐丞,須賀 一彦 |
概要 | 本年度では,格子ボルツマン法による直接数値解析を行い,粗面乱流の熱伝達のスケーリングを議論した.具体的に,3次元の不規則粗面を対象に,粗面スケール・レイノルズ数を系統的に変化させた解析を実施し,速度粗さ関数,温度粗さ関数,レイノルズアナロジファクタ,乱流量分布のスケーリングに関する議論を行った.その結果,速度粗さ関数・温度粗さ関数は粗さレイノルズ数のみの関数として表現され,レイノルズアナロジファクタは粗さレイノルズ数,摩擦係数,プラントル数の関数としてスケーリング可能であることが示唆された.また,レイノルズ応力分布は粗面スケール・レイノルズ数どちらにも依存するが,滑面からのレイノルズ応力の変化量は,粗さレイノルズ数のみの影響を受けることが明らかになった.また,直接数値解析を用いて,粗面の波長が乱流熱伝達に与える影響を調査し,その結果,波長の短い粗面は波長の長い粗面と比較して,レイノルズアナロジファクタが大きくなることが分かった.つまり,波長の短い粗面は,少ない流動抵抗で大きな伝熱促進効果が得られることが明らかになった. また,本年度は粗面の乱流熱伝達を計測するために,風洞装置を新設した.風洞装置には薄膜ニクロムメッキと温度に応じて発光強度が変化する感温性塗料を用いて滑面を挿入し,加熱滑面の伝熱計測を行った.感温性塗料が塗布された面に,青色レーザー光を照射し,塗料面をカメラで撮影した.撮影画像を処理することによって発光強度を取得し,発光強度分布から温度分布へと変換した.本年度においては,加熱滑面のヌセルト数を取得し,文献と比較を行うことで,おおむね妥当な結果が得られることが確認された. |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21H01266 |