ミツナリ ミホ
三成 美保 所属 追手門学院大学 法学部 法律学科 職種 教授 |
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研究期間 | 2004~2006 |
研究課題 | ナチス優生法制の歴史的位相と戦後ドイツにおける生殖関連立法への影響 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 科学研究費助成事業 基盤研究(C),基盤研究(C) |
科研費研究課題番号 | 16530012 |
連携研究者 | 三成 美保 |
概要 | 本研究は、ナチス優生法制を「生殖管理国家」の1つとして位置づけ、当時の国際関係のなかでナチスの特徴を明らかにすること、ならびに、戦後ドイツの生殖法制への影響を検討することを目的とした。(1)「生殖管理国家」としてのナチスは、促進的優生学と抑制的優生学の双方を追求したが、技術水準の低さから前者については初歩的レベルにとどまり、後者の非人道的政策が実践される。断種法による被害者およそ40万は男女半々であるが、ジェンダー・バイアスが顕著で、身体的・精神的負担は著しく女性に偏った。形式上の手続の慎重さは健康な男女の断種を避けるためであり、「共同体異分子」としての障害者の断種は事実上の強制が多かった。(2)国家による生殖管理は19世紀末以降進展する社会国家建設の一環であり、ナチスドイツに限定されることではない。遺伝学や優生学の性格に応じてとられる政策は異なった。獲得遺伝主義が強かったのは仏・露・米であるが、優生 |