セト ヨシタカ
Yoshitaka Seto
瀬戸 義隆 所属 追手門学院大学 共通教育機構 職種 常勤講師 |
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研究期間 | 2019/04~2024/03 |
研究課題 | なぜ, 「彼に会えば電話して下さい」は変なのか?―通時的観点からのアプローチ |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 若手研究 |
研究機関 | 立命館大学 |
研究者・共同研究者 | 瀬戸 義隆 |
概要 | 本研究課題は、日本語における特定のバ条件文に存在する制約に関わる要因と、そのような制約が生じた過程を捉えることを主な目的としており、バ条件文の前件と後件に関する形式および意味的性質に着目して、分析を進めてゆくものである。2021年度は、英語のif+will条件文の意味的性質を考察するために、コロストラクション分析 (collostruction analysis)を用いて分析を行った結果を論文として発表した。 <BR> 考察の結果として、if節内にwillが生じる非典型的な条件文の前件には、許可、援助・介入、受容・忍耐・放棄、言及・沈黙などの意味的カテゴリーに属する述語が生じており、それらの間には密接な関連性が見られることが明らかとなった。また、そのうち、許可、言及、受容を示す語彙の一部については、特定の主語との強い結びつきが認められた。このようにコロストラクション分析を用いることが、条件文の記述において有益であることが認められたため、日本語条件文に関しても、同手法にもとづく分析が有用であることが期待される。 <BR> この分析の問題点として、全ての用例に関して形式・意味のアノテーションを施す必要があるという点が挙げられる。2021年度は、その問題点に対処する方法として、特定語彙の共起文脈から、その語彙の特性を捉える分布意味論 (distributional semantics)に基づく分析可能性の検討を開始した。その方法論を用いることで、より多くのバ条件文の用例の性質を記述する可能性が期待される。 |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K13189 |