タケダ マサカズ
Masakazu Takeda
武田 真和 所属 追手門学院大学 理工学部 機械工学科 職種 講師 |
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研究期間 | 2020/04/01~2024/03/31 |
研究課題 | 空気圧浮上搬送装置に発生する自励振動の励振メカニズム解明と制振機構の開発 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 若手研究 |
研究機関 | 青山学院大学 |
研究者・共同研究者 | 武田 真和 |
概要 | 空気圧浮上搬送装置に関する流体構造連成系の解析モデルを構築し,動的安定性解析を行うことで装置および搬送物に発生する自励振動の振動特性と発生条件を示した.特に本解析では,搬送物の運動と空気の流れに加えて,支持構造の弾性変形が連成した流体構造連成系の運動方程式を導出し,支持構造の弾性変形が振動特性と振動発生条件に及ぼす影響を詳細に調べた.既往の空気圧浮上搬送における研究では,支持構造表面に設けた空気供給部の形状がスリットの場合における動的安定性解析と実験が行われたが,実機ではスリットではなく孔から空気を供給する搬送装置が広く利用されている.孔から空気を供給する場合では搬送物下部の空気の流れが複雑になりスリットの場合と流動特性が大きく異なることから,本研究では支持構造表面に設けた空気供給部が多数孔の場合を対象に解析を行い,自励振動の振動特性と発生条件を調べた.そして,孔の配置や径が系の動的安定性に及ぼす影響を明らかにし,自励振動を抑制する配置方法を検討した.また,空気供給孔に加えて支持構造の減衰要素も系の動的安定性に大きな影響を及ぼすことから,簡易実験装置を製作し,解析に加えて実験検証を行うことで減衰要素の影響を調べた.そして,支持構造の減衰が大きい場合では搬送物と支持構造が同位相で振動するモードの臨界流量は上昇する一方,搬送物と支持構造が逆位相で振動するモードの臨界流量は変化が小さいことを明らかにした.このことから,実機に発生する自励振動を制振するには,支持構造に減衰要素を付加することや空気供給部の配置を変更することに加えて,空気の流れを制御し,自励振動の発生原因である流体力による仕事に起因したエネルギ流入を抑制する制振手法も併用する必要があることが明らかになった.このため,自励振動発生時における流体力の仕事分布を解析と実験により調べて,励振メカニズムを考察した. |
PermalinkURL | https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K14683 |